2014年8月18日月曜日

海賊家さんのこと


「美味い店があるからぜひ行こう!」
上司に連れられ、当時小沢町にあった小料理屋に足を運んだのは17年前。
その頃の私は、社会的には大人になったものの今考えればまだまだ子どもで、食べ物の美味しさとか、侘び寂びとか、なんにもわかっていない若造だった。
その時務めていた職場も辞め、美味い店に連れていってくれた上司とも再会することなく、私には家族ができ、職種もいろいろ代わり、好きな自転車と出会い、たくさんの友だちができた。

あれから17年。
「美味い店があるからぜひ行こう!」と誘われ、足を運んだ「海賊家」。
それはまさしく、私が17年前に上司に連れられ生まれて始めて美味いものを食べたその店で、当時美味しい料理を作っていたご主人は板前として、そして料理を運んでくださっていた奥様とすっかり素敵な女性に成長された娘さんの三人が、温かく迎えてくださった。

新しく生まれ変わった海賊家さんを知ったのは、その前世の移動販売「ごまこ食堂」さんで、河原町アートの日にはハヤシライスを食べ、自転車市庭ではカレーライスを食べた。
その後、移動販売を辞めてお店を出すことを知り、足を運んだ最初の日に前述の事がわかり、長いご縁を感じてその後何度となく足を運び、美味しい料理をいくつもごちそうになった。
店に足を運ぶたびに、美味しい料理もさることながら、楽しい時間と新しい出会いがあり、いつも店から出る時には「また来よう」と満足感でいっぱいになる。
7/29の土用の丑の日には、いつもは夜だけの営業のところを昼間もOPENし、美味しいうなぎを振る舞ってくださった。それが最初の写真だ。
あまりの美味しさに、目をつぶってしばし無言。本気で、こんなに美味しいうな丼は食べたことがない、と思った。
次の土用の丑の日にはまた食べれるかもしれないので、さっそく帰って次の土用の丑の日を調べ、次が楽しみでたまらなかった。

海賊家は、閉店になった。
事情については、いろいろあると思うので触れないけれど、17年前の出来事と、代わらぬ味と温かさ。そして、新しい店で過ごした楽しい時間。
17年間忘れなかったように、私はこれからもずっと忘れないし、またその味に会えることを切に願いたい。
海賊家さん、ありがとうございました。

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