2015年6月13日土曜日

私が絵本を読む理由


昨日は、週一の読み聞かせだったので朝から小学校へ。
娘が通う小学校では、読書推進の一環として「読み聞かせ活動」が行われていて、週に一度有志の保護者が学校へ出向き、あらかじめ決められている担当のクラスの子どもたちに絵本を読んでいます。
そしてこのような活動は、熊本市だけでなく全国的にも行われています。

人が、自ら選んで好みの本を読むのとは違って、他者が選んだ本に触れることは、自分が選ばないような本、知らなかった本に触れる機会でもあります。
それは、読み聞かせの場にいる子どもたちだけでなく、読み手である大人も同じ。聞いてくれる子どものことを想い、例えば普段は手にすることのない絵本に触れること。多種多様な絵本の中から、聞いてくれる人のことを考えて読む本を選ぶ「選書」という行為。
それらは、「子どもに本を読むこと、読まれる本を聞く子ども」の両者に、新しい機会を生んでいます。そして、それは何かのきっかけを生む可能性も秘めています。

7年間子どもたちの前に立ち、絵本を読み続けてきました。
その時、その時間の教室の雰囲気、それぞれの子どもの状態や心情は様々で、絵本を読むだけでなく、起こりうるいろいろな状況にも対処しなければなりません。
「読んでやってるんだから、静かに聞けよ!」なんて頭ごなしな態度はもってのほかで、黙っていても子どもたちが絵本に惹きつけられ、絵を食い入るように見てくれて、話に引き込むのがプロの仕事。
子どもたちは、言葉を発していなくても、微笑んだり、はっとした表情を浮かべたり、心配そうな顔など、いろいろな表情を見せます。
その心の振れが、その時、その日1日、それから先の未来に、何か良い影響を生んでくれたら、と願いながら読み聞かせをしてきました。

そしてこの7年、それらが私に与えた影響たるや、それはもう、本が一冊書けるほどです。
私が最初に読み聞かせをした子どもたちは、中学3年生になりました。その分私も歳を取り、この週に一度のかけがえのない時間を客観的に捉えられるようにもなりました。
読み聞かせも、とりあえずは今年度で一旦卒業。それから先また同じ場所で続けるのか、違う場所へ行くのかはまだ決めていないけれど、一期一会を大切に過ごしていきたいなと思っています。

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